沖縄へ観光旅行に行った方は一度は目にしたことがあると思います。
「石敢當」これ気づいていましたか? そう!なんでしょう?
ちなみに表札ではないですよ。
石敢當とは?その読み方や意味を見ていきましょう。
沖縄人は懐かしいはず。
石敢當のルーツ
琉球王朝時代、中国と貿易が盛んだったころ中国にとても強い武士がいたそうです。
なんでも悪党や獣、魔物(マジムン)までもなぎ倒した強者!
最強戦士その名も「石敢當」!
その武士の名前をつけてると恐れをなして魔物(マジムン)が近づかないとか
それにあやかりその名前を魔物(マジムン)が通る道に付けると近寄らないとされ、邪気や魔物(マジムン)が溜りやすい道の突き当りやY字路の正面部に張り付け魔除けしたことから広まって行きました。
魔物(マジムン)の正体
沖縄は自然豊かな環境で栄えており、海の幸、山の幸、沢山の恵みを自然界から受けて繁栄してきました。しかしその中でも台風の猛威には毎年被害をうけてきました。
台風上陸の際、おばーがこんなことを言っていました。
「ありーでえじどぅ、マジムンちゅうんどぉー(大変!マジムンがくるよ)」
「は?マジムンでぃ ぬーやが?(マジムンってなんねー?)」
「かじふちゃーてぇ(台風のことさぁ)」
そう、マジムンとは台風のことを言っていたのです。
昔は家の作りが木造平屋建てが多く台風の雨風の音、建物の隙間風、屋根や壁が揺れる音など、むかしの瓦屋ではそれはとても脅威でまるで魔物が家ごと襲っているかのようだった、っとおばーは言っていました。
今ではほとんどの建物がしっかりと作りこまれている為、建物の中にいれば台風はそれ程恐怖に感じませんが、これが昔の瓦屋なら、、、考えるだけでゾッとします。
台風が猛威をふるう恐怖から、台風を魔物(マジムン)に見立てて風が集まる所に石敢當を置いてあるのがよくわかります。
石敢當は沖縄だけではない
中国より魔除けの風習が琉球王朝時代に伝わり、沖縄のいたるところでみかけますが、実は九州はもちろん北海道にもあり、信仰の度合いは様々ですが日本列島各地にひろがりをみせています。
しかし、中国には以外に少ないとか。
そんな石敢當を探して全国を旅するのもいいのかも。
まとめ
古来より中国同様、守護神神話が根底にあり、今もなおその考えは受け継がれている沖縄、今日までは悪霊や災いを追い払ってくれる守り神、魔除けとして。
自然災害は人々の暮らしを脅かす存在で自然の猛威の前にはなす術もなく祈りに託す事しかできませんでした。
今では幸運を運んでくれるお守りとして各地に広がり、気になる存在になっています。
威風堂々。シーサー同様どこか哀愁漂う縁起物へ進化してきました。
是非どこかで出会ったなら立ち止まって歴史を感じてください。
きっとあなたを全ての災いから守ってくれるでしょう。
先祖代々、どこかのんびりしているイメージがありますが厳しい環境が様々な歴史や文化を作っているのだと、改めて懐かしく感じました。